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2025年度大丸有エリアマネジメント協会(リガーレ大丸有)総会を開催しました

実施日:2025年5月30日

2025年5月30日、リガーレ大丸有は通常総会を開催し、2024年度の事業・収支報告と、2025年度の活動方針・予算計画を発表しました。

2024年度の活動の要諦は、大きく2つありました。ひとつは、設立20周年に策定したリガーレビジョン「幸せな−みち−を結ぶ。」の実現に向けて、大丸有で活動する人々のコミュニティ形成支援や周辺エリアとの連携強化に取り組んだこと。もうひとつは、2023年度からスタートしたKPI設定です。2年目を迎えたKPIへの取り組みにより、各施策には顕著な変化が見られました。総会では、この2点を軸に報告が行われました。

2024年度活動報告

第1号議案では2024年度の事業報告と収支報告についての説明が行われました。

◆Marunouchi Street Park

丸の内に質の高い滞留空間をつくる「Marunouchi Street Park」。2024年も春・夏・冬の3回、それぞれ長期の交通規制をかけて実施しました。春はヴァン クリーフ&アーペルと協業して、丸の内仲通りを花のオブジェで埋め尽くす没入型アート空間を創出。夏は初めて5ブロック(約500m)に規模を拡大し、夏でも屋外空間を楽しめる仕掛けを展開しました。冬は近隣の店舗やホテルと連携してクリスマスマーケットを開催し、スケートリンクを設置するなど体験型コンテンツを提供しました。また、ティファニーの協力を得てオブジェを展示し、アートの魅力が感じられる空間を演出しました。

◆丸の内夏祭り2024

丸の内の夏の風物詩となった「丸の内夏祭り2024」では、打ち水や盆踊りを実施。盆踊りでは、和太鼓や丸の内音頭に加えて、シティポップや歌謡曲など多様なジャンルの音楽が楽しめるDJタイムを展開し、訪日外国人観光客にも好評でした。その結果、2日間で約2万人の参加者を記録しています。

◆エリアマネジメント広告

フラッグ広告やテーブル広告といったエリアマネジメント広告が定着し始めている丸の内仲通り。2024年度は、東京マラソンや東京クリエイティブサロンといった毎年恒例のイベントをはじめ、SIGGRAPH AsiaやSusHi Tech TokyoなどのMICE関連広告や、キリンビール「一番搾り」などの飲料メーカーによるプロモーション広告も展開。結果として、過去最高売上となる4600万円を達成しました。丸の内エリア唯一の屋外広告媒体であることに加え、案件がさらなる案件を呼ぶ好循環が生み出した結果だと分析します。

◆Ligaretta

設立2年目となったアップサイクルブランド「Ligaretta」は、夏と冬の展示会開催や、三菱一号美術館と連携したプログラム開発などを実施しました。新商品開発にも力を入れ、ユーザーの声をもとに開発したピンズやスマホストラップも好評でした。

また、次世代教育にも携わった1年でもありました。例えば、東京都中学校の美術教材に、デザインとアートを通じた循環型社会への試みとしてLigarettaが紹介されました。他方、東京都こどもシンポジウム「TEENS SQUARE」で環境問題や社会課題を街から解決するワークショップを開催したり、立教大学の「SDGs実践発表会」に登壇するなど、教育現場とのコラボレーションも展開しました。

◆丸の内ラジオ体操

オフィスワーカーの健康意識の高まりに伴い、年々参加者が増加する丸の内ラジオ体操。2024年度は1日300人以上の方々にご参加いただきました。訪日外国人観光客を含めた来街者が多く参加する光景も見られ、丸の内仲通りの風物詩としてすっかり定着しました。

◆第78回丸の内軟式野球大会

野球を通じて企業内外の交流を促進する丸の内軟式野球大会。78回目を迎えた今回は47チームが参加しました。神宮外苑軟式グラウンドで開催された決勝戦では、破竹の勢いで勝ち進んだ「アズビル」と、過去に4連覇したこともある「JAL」が対戦。8対1でJALが勝利し、再開発のために最後の神宮開催となった大会の優勝チームとして歴史に名を残しました。

◆エコキッズ探検隊

「エコキッズ探検隊」は、日本有数の企業が集積する大丸有エリアの企業・団体のさまざまな活動を親子で楽しく学べる体験型ワークショップです。2024年度は11種類のプログラムを実施し、273名が参加しました。ジャズクラブ「コットンクラブ」でのジャズを楽しむワークショップや、丸の内熱供給株式会社による地下探検ワークショップなど、子どもはもちろん大人も楽しめる満足度の高いプログラムになりました。

◆大丸有キラピカ作戦

エリア内の清掃活動を行うとともに、企業の垣根を超えたコミュニケーションを促進する「大丸有キラピカ作戦」。大丸有の企業団体から参加者を募り、2024年度は30企業・団体から451名に参加いただきました。今回は企業混合で構成された班の中で「丸の内にあったら参加したい活動・サークル」について話し合っていただきました。すると「運動会をやりたい」「居酒屋で他企業の人と話してみたい」など、今後の活動に生かせるアイデアが出されました。

◆DMO東京丸の内

DMO東京丸の内は、「サステナブル・ブランド国際会議」や「Japan Fintech Festival」といった大型MICE案件の開催支援を3年連続で実施しました。丸の内の認知度向上のため、IBTM World(スペイン)やAIME(オーストラリア)といった国際展示会にも参加しています。重点項目のひとつであるデジタルマーケティングでは、メールマガジンのブラッシュアップや、SNS広告の活用などが功を奏し、エンゲージメントの向上を実現しました

また、一般社団法人日本ワイナリーアワード協会、三菱地所株式会社と共同で「丸の内日本ワインWeeks」を開催しました。これは、丸の内におけるMICEの付加価値創出を目指してDMO東京丸の内が自ら企画したもので、今後定例開催する予定です。

◆有楽町アートアーバニズムYAU

「有楽町アートアーバニズム(YAU)」は、大丸有においてアートとビジネスをつなぐことを目指し様々な施策を展開しました。例えば、東京藝術大学と連携して「有楽町藝大キャンパス」をスタートし、社会人向けに5つの講座を開設しました。また、アートを軸に未来の社会経済を考える「FUTURE VISION SUMMIT」も開催しました。こうした取り組みに対して、参加者からは「非常に刺激的な場だった」「今後の仕事に活かしていきたい」「アート×ビジネスの解像度が高まった」といった好意的な声が寄せられました。

なお、これまで活動拠点としていた国際ビルの閉館に伴い、2025年度からは銀座・北遊楽ビルに拠点を移しています。

リガーレKPI

上記の活動の結果、2024年度の収支は大幅な黒字となりました。その要因となったのがKPI設定です。それぞれの取り組みを定量的に評価・モニタリングして課題を克服し、成果を高めました。

例えば、丸の内仲通りなど公的空間事業においてキッチンカーを出店する際には、過去のデータやデジタルツールの力を活用して人の流れなどを分析し、最適な配置を設定することで、歩合収入を伸ばしています。

こうした成長は、リガーレ大丸有だけでなく大丸有エリアにも付加価値を与えます。国の公示地価データをもとにした分析では、大丸有エリアのの地価が周辺よりも15%以上高いとの仮説が示されました。これを賃料に換算すると周辺エリアよりも約13%高いことになります。

つまり、まちづくり活動の活性化はその地域の賃料を高め、エリアにプレミアム価値を提供すると解釈できるのです。こうしたことから、リガーレ大丸有が推進するエリアマネジメント活動は、地域の満足度を高めるだけでなく、地価や賃料といったプレミアム価値にも貢献し得るものと考えられます。この点を強く意識し、今後も活動を継続していく方針を掲げました。

2025年活動方針

第2号議案では、2025年度の活動方針と予算案について報告が行われました。

2025年度は以下の2点に重点を置いています。

(1)非営利事業による「まちのブランド維持向上」に貢献
(2)営利事業による「稼ぐ強いエリマネ法人」を実現

(1)については、リガーレ大丸有のイベントの効率化と高度化を実現し、丸の内のコンテンツ化を推進することや、日本ワインイベントをはじめとした街をまるごと活用した参加型イベントに連動して就業者コミュニティの形成につなげていくことなどを目指しています。

(2)については、リガーレ大丸有自主イベントにおける販売促進や、公的空間・エリアマネジメント広告事業のさらなる活用、丸の内仲通りの維持管理などを通じて魅力ある場づくりをしながら、収益性を向上させていくというものです。

事務局長の大谷典之は、こうした取り組みによって、「『エリアマネジメント』を次のステージへ持っていきたい」と意気込みを語りました。

最後に理事長の岸井隆幸は、「会員の皆様にはこれまでも多くのアイデアやご意見をいただいていますが、今後も『こういったことをやりたい』『こんなこともできるはず』といったお声は大歓迎です」と口にし、今後も会員と共に大丸有エリアのまちづくりに臨んでいく意向を強調しました。 総会終了後には懇親会が行われ、リガーレ大丸有の会員同士が交流を深めました。

  

Photo & Writer:Tomoya Kuga

活動分野:その他