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行幸通りでクリスマスマーケットを初開催「Marunouchi Street Park 2025 Winter」

実施日:2025年11月13日(木)〜12月25日(木)

丸の内エリアの冬の恒例イベント「丸の内イルミネーション 2025」が、2025年11月13日より開催されました。約1.2kmにわたる丸の内仲通りを中心に、街路樹がシャンパンゴールド色にライトアップされ、24年続く施策として地域に定着し、季節の訪れを知らせる存在になっています。
このイルミネーションと連動する形で、歩行者中心の公共空間の使い方を検証する社会実験「Marunouchi Street Park 2025 Winter」も同時期に実施されました。2025年は丸の内仲通りで従来開催しているクリスマスマーケットを初めて行幸通りにも展開、クリスマスツリーを設置し多くの人が来場しました。

今回は「丸の内イルミネーション 2025」点灯式の様子とあわせてレポートします。

華やかなムードに包まれたイルミネーション点灯式

左から、吉田会長・小池都知事・樋口区長・中島社長

「丸の内イルミネーション 2025」の初日となる11月13日には、丸の内仲通りで点灯式が開催されました。千代田区立九段中等教育学校の吹奏楽部とアーティストのSamiElu氏による特別なウェルカム演奏によって華やかにイベントがスタート。「赤鼻のトナカイ」などを演奏し、会場は一気にクリスマスムードに。その後、登壇者による挨拶が行われました。

登壇したのは、東京都知事の小池百合子氏、千代田区長の樋口高顕氏、三菱地所株式会社 代表取締役 執行役社長の中島篤氏、一般財団法人大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会会長の吉田淳一氏です。

まずは、大丸有エリアのまちづくりを担う団体の代表として吉田氏が、「首都東京の玄関口として、このイベントが世界への発信となるように」と願いを込めて挨拶。続いて樋口区長が「ウォーカブル」というキーワードを掲げ、人中心の道路空間へのチャレンジについて話すと、小池都知事も、「まちの価値をいかにみんなで高めるか、人が主体となるまちづくりを進めたい」と決意を語りました。中島氏が、クリスマスシーズンの風物詩として丸の内イルミネーションが定着している喜びを伝え開催を祝うと、いよいよイルミネーションの点灯です。

カウントダウンにあわせ登壇者全員でスイッチを押すと、約250本の樹木を彩るイルミネーションが点灯し、丸の内仲通りがシャンパンゴールドの光に包まれました。イベント参加者が空に放ったバルーンとともにあたりは華やかに彩られ、「丸の内イルミネーション 2025」がはじまりました。

行幸通りにクリスマスツリーを初設置

歩行者中心の公共空間の使い方を検証する社会実験「Marunouchi Street Park 2025 Winter」では、今回初めて行幸通りでクリスマスマーケットを開催しました。
東京駅の正面に位置し、都市景観上の重要な役割を担う行幸通りですが、通り抜けの動線として使われることが多いエリアでもあるため、滞在を促す場になるかどうかの検証としても意味のある取り組みです。行幸通りの会場には10棟の木製ヒュッテが立ち並び、赤いカーペットの上にベンチテーブルも設置されました。

ヒュッテはドイツ語で山小屋・小屋を意味する

寒空の下ですが、行幸通りの会場では、温かいココアやワインとともにローストチキンやシチューパンなど、クリスマスの定番メニューを美味しそうに食べる姿があちらこちらで見受けられました。

なかでも、食べ歩きもしやすい手包みピザは行列ができており、トマト&ソーセージと、スイーツ感覚でも楽しめるりんご&カスタードの2種類両方を手に取る姿も。オレンジジュースにシナモンやスターアニスの香りを移しながら煮込んだ、からだの芯から温まるホットドリンクブースも大盛況でした。

そして、なんといっても今年初設置となるクリスマスツリーには多くの人がフォトスポットとして集まりました。約4メートル、4つの本物のもみの木を使用したツリーは、赤やゴールドカラーのオーナメントに彩られ、行幸通りを眩く照らしました。

東京駅を背景にクリスマスツリーが輝く光景は珍しく、インバウンド客など多くの人が立ち止まって写真撮影し、その景色を楽しんでいました。

丸の内仲通りでは、今年もクリスマスマーケットが大賑わい

丸の内仲通りでは、毎年好評のクリスマスマーケットが今年も開催されました。大丸有エリアの店舗やホテルとの連携により、9店舗が出店。クリスマス雑貨、グリューワイン、冬季限定スイーツなど、季節感のある商品が軒を連ね、通りの滞在環境を豊かにしています。

クリスマス雑貨を 30 年以上に渡り輸入している「ハルモニア」は今年も大盛況。たくさん並んだミニスノードームの一種には、丸の内エリアのイメージキャラクター「マルケン」をモチーフとしたものもあり、豊富なラインナップが魅力です。ヨーロッパならではのクラシカルで高級感のあるオーナメントや オブジェなど、空間を華やかに彩るアイテムに思わず吸い寄せられます。

飲食では例年人気のアイテムが登場しており、特に注目されていたのは「ザ・ペニンシュラ東京」のマーケット。子どもから大人まで幅広い世代が楽しめるシュトーレンやミンスパイなどのクリスマスアイテムをはじめ、焼き菓子やホットチョコレートが提供されました。なかでも今年新登場のストロベリープリンはさすがホテルスイーツ!と唸らせる逸品。甘酸っぱいいちごソースとなめらかなプリンに笑みが溢れます。

続いて、岩手県にある日本最大の民間総合農場である「小岩井農場」。こちらも毎年早めに売り切れてしまうという「小岩井牛の絶品!チーズ肉まん」がやはり大人気。柔らかな皮と旨みの強い餡が特徴で、寒い季節に合わせた温かい軽食として根強い人気があります。さっくり香ばしい「小岩井バター香るフィナンシェ」 も丸の内のお土産として親しまれています。

他にも、さまざまなキッチンカーや期間限定ショップが集まり、“手に取りやすい冬の味”が揃うことで、イルミネーションを眺めながらの散策がより気軽に楽しめる構成になっています。

また、週末や平日の夜に開催されるMarunouchi Street Musicも大好評。公式オーディションを経て選ばれたミュージシャンによる演奏は、丸の内の雰囲気に合う上質な音楽ばかり。ピアノやヴァイオリンの優しく美しい音色が心に響きました。

そして一番人気のフォトスポットが、丸の内仲通りと行幸通りが交差するところに設置された「MARUNOUCHI TOKYO」と書かれたリング。日が暮れると徐々にたくさんの人が集まってきます。
リングの中にちょうど東京駅がおさまるように撮影すべく周囲は人だかりに。InstagramなどのSNSでもこのスポットの投稿が多く見られました。

行幸通りと丸の内仲通りの二軸で高まる回遊性

今年は、丸の内仲通りと行幸通りでクリスマスマーケットを開催したことで、東京駅丸の内中央広場(駅前広場)から、行幸通り、丸の内仲通りが自然につながり、歩く方向を限定しない動線が生まれています。
特に、行幸通りの象徴性と丸ビル・新丸ビルなど丸の内仲通りの商業エリアが組み合わさることで、イベント期間だけでなく、日常的な回遊にも影響が出る可能性があります。冬の時間帯にどのような行動変化が生まれるかは、今後のまちづくりにとっても重要な視点ではないでしょうか。
イルミネーションをきっかけに街を歩く人が増える冬の時期に、公共空間をどう活用するかを試す今回の取り組みは、今後の都心部のまちづくりにも役立つものとなりそうです。

Photo:Akiko Sugiyama (YUKAI) , Tada (YUKAI)
Writer:Kana Yokota

活動分野:公的空間を活用した賑わいづくり
プロジェクト:Marunouchi Street Park